世界と日本金融教育の違いとは? 私たち大人ができること
なぜ日本の金融教育は遅れているのか
日本と異なり、海外の学校では当然のように金融の授業があります。
日本の先生達も金融教育の大切さはわかっているけど
- 現行の教育計画にその余裕がないため
- 教える側(教師)の専門知識も不足をしているため
- 他にもっと重要な学習内容があるため
このような理由から既存の学校教育を優先してしまい、金融教育を行うことは難しいと考えているそうです。
金融教育とは?
そもそも金融教育とは、お金や金融の動きを理解しそこから自分の暮らしや取り巻く社会を考えることによって、よりよい生活を送る能力を身につける教育のことです。
金融庁は平成25年の金融経済教育研究会の報告書で最低限身につけるべき金融に関する能力として
- 家計管理
- 生活設計
- 金融知識及び金融経済事情の理解適切な金融商品の利用選択
- 外部の知見の適切な活用
を掲げているそうです。
つまり、自分の収入と出ていくお金を管理しそれをもとに生活を設計することができるようにすること。
金融教育とは、お金を増やすための方法である、
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 貯まったお金を投資する
これらを学ぶための教育です。
以前、特別講習として高校生向けにマネーレクチャーを開催したことがあります。
学生からは「いつもの授業では教えてくれない内容で初めて知ることばかりでとても面白かった」という声を多数いただきとても嬉しかったことを覚えています。
そして、先生からも「私たちも知らないことばかりで勉強になりました。いつもの授業よりも生徒が集中して聞いている姿にびっくりしました」という声もいただきました。
先進国イギリスと日本の違い
金融知識が高いイギリスでは金融の教育に力を入れています。
民間と国が連携する体制をとっており、金融教育をおこなう教師に対しての支援(教育のサポートやアドバイス)を地域のNPOがおこなっているそうです。
大人でも十分勉強になるような内容を、小学生のときから16歳まで長期的に教育がおこなわれるので金融に対する苦手意識が生まれないのでしょう。
近年、日本でも学校での授業で金融教育を取り入れようとする動きが強まってはいるようですが、世界と比べるとまだまだ遅れを取っているように思われます。
日本でも子供のころから金融教育をサポートできる環境がもっと作れたらいいですね。
私たち大人がするべきこと
「知る」ということがまず大事です。
それにより金融に対する苦手意識を持つ人が減り、マネーリテラシー(金融知識)を上げて、これからの時代に必要不可欠な「資産運用」を取り入れることで自分を守ることができます。
日本の金融庁も、
「貯蓄から資産運用へ」というスローガンを掲げています。
時代は変わっています。
その変化に遅れないように私たち大人が今からしっかりと知識をつけるべき。
これからの日本を担う子供たちには、
お金に囚われる人生ではなく
お金の主人になってほしい。
と思うのです。
お金は道具にすぎず、
大切なのは自分の人生。
大人の私達がまず金融知識を身につけて、正しい知識を子供達に伝えていけるようにしたいですね。

鈴木美保

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